才能、傷つきやすさ、心を開く危険 · 1997

才能はいつ、身を隠す場所になるのか――『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』評

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』を、天才という才能が心の防壁にもなること、親密な会話に伴う危うさ、マット・デイモンとロビン・ウィリアムズらの繊細な演技から読み解く。物語の整いすぎた部分にも目を向けた批評。

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』は、ひとつの矛盾から始まる。ウィルは、訓練を積んだ数学者たちも手こずる問題を解けるほどの天才でありながら、まるで知性を隠すもののようにして生きている。ガス・ヴァン・サントは、その矛盾を、レンガ造りの建物やバス、バー、施設の廊下がある、見覚えのあるボストンの街に置く。この映画は、天才を魔法のような逃げ道として扱わない。周囲のあらゆる仕組みを読み解けても、自分の防衛本能が築いた仕組みだけは読み解けない人間に、何が起きるのかを問いかける。その問いが、なじみ深い成長物語に思いがけない大人びた重みを与えている。

会話のひとつひとつに潜む危険

私がとりわけ説得力を感じるのは、会話をひとつの危険として描くところだ。ウィルの冗談や引用、そして不意に飛び出す残酷な言葉は、鋭い頭脳のしるしというだけではない。相手との距離を自分で支配するための手段でもある。マット・デイモンは、感情が表に出る前に顔をこわばらせ、その支配を身体で表現する。それに対してロビン・ウィリアムズは、ショーンを魅力的な粗削りさとともに演じ、磨き上げられた知恵ではなく、ためらいを通して温かさをにじませる。どちらの男にも簡単な勝利が許されないからこそ、二人の場面は心に響く。

周囲の人々との関係が、物語をセラピストの教訓だけにしてしまうのを防いでいる。ベン・アフレックはチャッキーに、地に足のついた気取らない忠誠心を与え、ミニー・ドライヴァーはスカイラーを、ウィルへのご褒美のような存在に矮小化されない知性の持ち主として演じる。学問の世界にも、異なる形の思いやりがある。ランボー教授は稀有な能力を見出し、それを伸ばさなければならないと考える一方、ショーンはその能力の下に埋もれてしまうかもしれない人間そのものに耳を傾ける。二人の意見の食い違いが、映画の感情のかたちを作る。友情も、恋愛も、師弟関係も、それぞれ異なる形で、ウィルに自分を他者に理解できるかたちで示すよう求める。

ヴァン・サントの演出が最も効果を上げるのは、部屋そのものに緊張を担わせるときだ。オフィスや教室、質素な家は試練の場となり、カメラは、笑みになりかけた表情や、早すぎる返事を捉えられるほど近くにとどまる。ダニー・エルフマンの音楽と当時の楽曲が、内省と友情の荒々しい活気のあいだを映画が行き来するのを支えている。その結果、映像をことさらに誇示することなく親密さが生まれる。まるで、私的な変化が人前の言葉のすぐ向こう側で起きているかのようだ。音はしばしば、登場人物たちが閉ざそうとしている世界への扉を開く。

優しさが向き合うもの、そしてその限界

それでも、映画は感情についての主張を、必要以上に直接説明してしまうことがある。ある場面では会話が生き生きと響くのに、次の場面では教訓を伝えるためにあつらえられたように聞こえることもある。労働者階級のボストンという舞台も、ときに説得力のある背景にとどまり、社会の姿が十分に掘り下げられているとは言いがたい。また、女性たちには、男性たちが抱く自由の考えを複雑にするだけの余地が与えられていない。演技によって物語が開かれた人間味を保っているとしても、こうした限界は見過ごせない。いくつかの結末が整いすぎているために、映画が積み上げてきた不確かさが和らいでしまうこともある。

心に残るのは、隠れた天才がついに認められるという夢物語ではない。才能もまた、身を隠す場所になりうるという、より厳しい示唆だ。とりわけ、知られることより称賛されることのほうが安全に感じられるとき、才能は隠れ場所になってしまう。誰かが気の利いた答えを拒み、沈黙を待ち、見せ場を演じるのではなく選択することを求める。そうした小さな割り込みを通して、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』は優しさを確かなものにする。ここにある希望は控えめだが、まさにその控えめさゆえに、今も手の届くものに感じられる。見終えて思うのは、成功のことよりも、そこにとどまり続ける勇気についてだ。

参考資料

作品情報は以下の資料を参照しています。

  1. Good Will Hunting (1997)
  2. Good Will Hunting
  3. Gus Van Sant - Miramax

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台湾出身で映画を愛するバリスタ、10eKokoroの映画ノートです。

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